絵描きの日常

絵描きの日常生活を晒すブログ。

理由=筋肉とツンツン髪と高身長

今朝仕事中に社内チャットがざわついた…

 

ドラゴンボールDr.スランプなどで有名な鳥山明先生が

今月1日にお亡くなりになられたというニュースを見ての事だった。

私自身も衝撃を受けた。

なんせ私が今の職業に就くきっかけになったのは、

ドラゴンボールブロリーというキャラのお陰だ。

鳥山先生が彼をデザインしてくれていなければ、

私も今とは違う道を歩んでいたかもしれない。

心より、ご冥福をお祈りいたします。

 

 

私の仕事がブロリーとどう繋がるのかは、

過去に運営していた別ブログで語った事があるのだけれど、

当時の記事をご存じの方はご存じだろうし、

知らない方も当然多いと思う。

なので今回改めてどのようにして自分が今の職業に就くに至ったのか、

を語ろうと思う。

 

さて…

まずは前々回の記事で、

あえて私が鳥山先生の名前を上げなかった理由…

先にこれを説明する必要がある。

 

nekone01.hatenablog.com

 

自分の人生を変えるきっかけになった偉人ぞ!?なんで名前を上げないんだい!?

と思ったそこの貴方…

違うんですよ。

私が影響されたのはブロリーというキャラクターであって、先生自身ではないんです。

今の私は鳥山先生を大尊敬しているけども、

自分の絵柄とは方向性が違う為「絵を描く上で」の影響はあまり無かったんです。

勿論、ファンアートを描くにあたっては

先生の絵柄は必然と参考にする事にはなったが。

 

正直な話、子供の頃にドラゴンボールやアラレちゃんを見ても

「この絵のタッチは私の理想とは違うな…」とぼんやり思っていました。

まさか大人になってから鳥山先生の作品にハマる、

ましてや自分の仕事に影響するとは思いもしなかった。

だからあえて記事には上げなかったんです。

本気で鳥山先生を尊敬している人に対しても失礼な気がして。

 

でだ、ここから本題。

今から10年以上前、

ブロリーにハマったきっかけはニコニコ動画ブロリーMADだった。

箸が転んでもおかしい年頃だった私は

一般人が上げた動画の数々を観て大笑いした。

 

初めは動画を観ているだけで面白かったし満足だった。

が、自分で描いたらどうなるのか…何故か気になってつい描いてしまった。

そしてpixivに投稿した。

何か知らんがウケた。

 

悔しい…!!!!

 

当時の私はpixivに絵を投稿しても殆ど閲覧して貰えない…ド底辺の作家だった。

まぁ、今も大した事はないけれど、今より相当酷かった。

閲覧数が二桁も行かないくらいだった。

ブクマ?そんなものは1つも無い!

(ちなみに創作ばかり描いて投稿していました。)

つまり大いに落ち込んでいたんです。心がへし折れていました。

そんな時にたまたま描いたブロリーの絵が評価されてしまったんですよ。

 

自分の純粋な絵は評価されないのに、

既存の人気キャラクターを描けばすぐに評価された。

つまり、皆は自分の絵を見てくれている訳では無い、という事だ。

それに気づいてしまったから悔しかったんですね。

 

でもいいさ…

それなら描いてやるよ!

皆欲しがってるんだろう!?

描いてやるよ!!!_φ(゚∀゚ )アヒャヒャヒャ

的な変なテンションになってしまい、

ブロリーのファンアートの投稿数はいつしか100枚を優に超えてしまっていた。

(自分でもドン引きして過去作を少しずつこっそり削除していた)

当時の私のテンションはおかしな事になっていたので、

変なネタに走った絵が多く見受けられたのはそのせいです…(遠い目)

どんな絵を描いていたのか知らない、気になる、という方は

どうか自力で探してやってください(苦笑)ここに上げる勇気が出ない…

 

そうしてずっとファンアートを描きながら、

そこら辺の極小企業でつまらない仕事をしながら

何となく生きていくんだ、私は…そう思っていた。

 

そうしたら、だ、

 

ある時pixivにメッセージが来た。

ドラゴンボールのお仕事やりませんか?といった感じで。

勿論企業からのお誘いだ。

 

噓でしょ?ちゃんと絵を見たのかい?(いや見なくていいです)

おバカなネタ絵しか描いていないぞ。

もっと適正のある人いるだろ…とか思った。

その反面、私の若い頃の夢は漫画家かイラストレータだった。

夢にまで見た絵の仕事が目の前に…!

乗るしかないこのビッグウェーブに!!!

という事でさらっとOKした。

 

まぁ、どうせこのお誘いはたまたまだ…

とか思っていたら立て続けに他社からも数件

ドラゴンボールの仕事が舞い込んできた。

(多分皆私がドラゴンボールを好きなのだと勘違いしてる)

 

そんな中、とある企業のとある担当者さんからは

「あなたに仕事でブロリーを描いてほしい」と言って貰えて、

実際にブロリーを描く事になった。

ネットでは初お披露目になりますが、これがその証拠だ…!!

はい…

このカードの絵は…

私が描いたのではありません!(←!!?)

「清書を描いたのは」私ではありません。

下絵を描いたのが、私なんです。

あまり言うと偉い人に存在を消されちゃうからこれ以上はもう黙ります…。

 

複数のドラゴンボール案件を引き受けてきた中、

ブロリーを描いてください」と言って下さった担当者さんは

たった一人だけでした。

それが凄く嬉しくて…

自分が何を描いているのかちゃんと見てくれている人がいた…

しかも完成品をわざわざ郵送して下さったんです。

 

こんな大量に!!!

勿論ブロリー以外のカードも沢山担当させて頂きました。

どれも下絵担当だけどね。

でも凄く、凄く嬉しかったんだ。

 

気が付いた頃には、

ドラゴンボール以外の案件も沢山依頼が来るようになっていた。

自分の本当の絵を見てくれる人達が増えたわけだ。

 

楽しい…

これが本職ならどんなに楽しいだろう…

 

一方、本職の仕事の方は売店で接客業をやっていた頃だった。

人と関わるのが大の苦手な私は、

客を相手にしながら「いつかこんな所辞めてやる!」としょっちゅう考えていた。

ちなみにこの時点で30歳である。

もう後戻りはできない年齢だ。

 

今なら、もしかしていけるんじゃないか…?

 

ふとそう思った。

接客中に、ふとそう思ったんだ。昨日の事のように覚えている。

賭けてみるしかない。

ダメならダメで諦めよう、そう思い立った私は、

帰宅してすぐにその日の晩、

今の会社(イラスト制作会社)に自分からアポを取った。

面接をして欲しいと!!

 

絵を描くのは趣味でもう良い…9割くらいそう諦めていたのに。

売店を辞める事を考えたら急に諦められなくなったんだ。

「自分からアポ取るとか恥ずかしい…///」

とかそんな事言ってる場合じゃない!!!

頑張れババア!!

お前はもう若くないんだよ!チャンスは自分で掴みに行くんだよ!!!

 

結果的に、面接は無事採用となった。

そうして現在に至る。

実際絵を描く事を本職にしてみると、

当たり前だけど夢に見ていたようには上手くいかない事も多々ある。

イラっとする事もたくさんある。

でも過去に勤めてきた会社の事を振り返ると、

「戻りたくねーな…」

「今の仕事楽しいわ!」

「あの時勇気出して本当に良かった!」

と思うんだよね。

そして何より、ブロリーに出会えたお陰でここまで辿り付けた事。

私の場合、自力では多分ここまでこれなかった。

何が未来に影響するかなんて本当に想像つかないな、と思います。

 

 

そういえば…

私がブロリーを好きになった根本的な理由をちゃんと書いていなかったな。

理由は単純で、筋肉とツンツン髪と高身長が好きだから、それだけです!

 

小説かよ!?と思えるほどの長文乱文で失礼いたしました。

ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。